子どもの頃
憧れた大人は
たくさん
いたけれど
その中でも
鮮烈に記憶に
残っている。
物心がついたときには
もう大横綱で
本場所では
まさに敵なし
だった。
土俵上ではもちろん
土俵下での
取り組み前でも
いつも険しく
厳しい顔を
していた。
場所前の稽古の
映像では
いつも鬼の形相
だった。
それが
すごく
かっこいいと
思った。
当時もちろん
「ストイック」なんて
言葉は
知らなかったが
そんな雰囲気を
はじめて
感じた大人かも
しれない。
時代が昭和から平成に
変わる頃
授与された。
まさに
角界を代表する
レジェンドであった。
「今日いい稽古をしたからって
明日強くなるわけじゃない。
でも、その稽古は２年先、
３年先に必ず報われる。
自分を信じてやるしかない。
大切なのは信念だよ」
「いま強くなる稽古と、
３年先に強くなるための
稽古を両方しなくてはいけません」
